前にanker製無線イヤホン、Anker Soundcore Liberty Air 2 Proをレビューしました。(前の記事はこちら。↓)
このAnker Soundcore Liberty Air 2 Proはコスパに優れている商品でした。
ですが、コスパより、音質重視でノイズキャンセリングがついている無線イヤホンが欲しい方もいらっしゃると思います。
そこで、今回はコスパを考えず、音質にこだわった、ノイズキャンセリング無線イヤホン、ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2を徹底レビューします。
この商品は、注意点や悪い点もある商品なので、しっかり記載します。是非、最後までお付き合いください。
この記事を読めば、ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2がどういった商品なのか、良い点・悪い点・注意点が分かっていただけると思います。
Contents
どんな商品なの?
こちらの商品は、有名なドイツの音響機器メーカー、ゼンハイザー製の無線イヤホンです。
こちらの商品を一言で説明すると、「注意点はあるものの、音質が良く、ノイズキャンセリング機能もついていて、aptXにも対応している無線イヤホン」です。(aptXについては、後ほど良い点②で解説します。用語も解説しますので、分からない方でも大丈夫です。)
注意点は、記事後半で紹介しますので、そちらをご覧ください。
私は、こちらの商品を購入し、使用しようとしたところ、この商品の注意点のせいで使用できませんでした。
それくらい重要な注意点ですので、是非、ご覧ください。
外観チェック!
次に、外観を見ていきましょう。
ケースの外観。
ケースを開く。
ケースからイヤホンを取り出す。
500円玉と比較。
付属のイヤーピースの外観。
500円玉とサイズ比較。
どんな商品かイメージできましたか?
次に、この商品の良い点・悪い点を述べたいと思います。
ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の良い点
良い点①ノイズキャンセリング機能付き
こちらの無線イヤホン、ノイズキャンセリング機能がついています。
Anker Soundcore Liberty Air 2 Proとノイズ軽減の能力を比較すると、こちらの商品の方がノイズ軽減の能力は高いと感じます。
しかし、驚くほどの差はありません。
よく聞くと違うかな?というほどの差しかありません。
つまり、ノイズ軽減能力は、一万円前後のAnkerの無線イヤホンとあまり差がないので、この無線イヤホンにノイズ軽減の能力は期待しないほうが良いと思います。
しかし、このイヤホンの凄い点は、「ノイズキャンセリングをオンにしても音に違和感が出ない」ことです。
他のノイズキャンセリングイヤホンだと、ノイズキャンセリングをオンにすると、音がぼやけたりするものもあります。
しかし、この無線イヤホンはノイズキャンセリングをオンにしても、音がぼやけることなく、鮮明に聞こえます。
流石、音にこだわったゼンハイザー製のイヤホンといったところでしょうか。
素晴らしいです。
なので、「ノイズキャンセリングのノイズ軽減の能力」よりも、「ノイズキャンセリング中の音質」を重視する方がこの商品を購入するのに向いていると言えます。
良い点②AptX対応
こちらの無線イヤホンは、AptXのコーデックに対応しています。
コーデックについて知っているし、AptXも何なのか知っているという方は、こちらをクリックし、良い点③へ飛んでください。
知らない方のために、解説します。
コーデックとは
Bluetoothイヤホンは音を圧縮してから無線伝送します。その圧縮の形式のことをコーデックと言います。
コーデックによって、遅延や、音質が変わります。
また、コーデックには複数の種類があり、それぞれ特徴があります。次は、それぞれのコーデックの特徴を見ていきましょう。
コーデックの種類
全てのBluetoothオーディオ機器が対応している、いわば標準のコーデックです。この無線イヤホンはこのコーデックに対応しています。
SBCより低遅延、高音質のコーデックで、主にApple製品が対応しているコーデックです。この無線イヤホンはこのコーデックに対応しています。
AACより低遅延、高音質のコーデックで、音質はCD音源ほどの高音質になります。この無線イヤホンはこのコーデックに対応しています。
他にもコーデックの種類はありますが、割愛させていただきます。
aptXに対応していないと、AACに対応していないBluetoothトランスミッターがほとんどなので、接続がSBCになってしまうんですね。
Bluetoothトランスミッターとは……Bluetooth非対応の機器をBluetoothオーディオ機器と接続できるようにする機器のこと。
なので、aptX対応の点は、Bluetoothトランスミッターを使用する方にとって、とても良い点だと思います。
良い点③無線イヤホンとは思えないほどに高音質
この無線イヤホン、かなり高音質です。
あの有名音響メーカーゼンハイザーが、「音質にこだわって」作った製品がこの無線イヤホンです。
なので、Anker Soundcore Liberty Air 2 Proと比較すると、この無線イヤホンの方が音に厚みがあるように感じます。
この無線イヤホンと比較してしまうと、Anker Soundcore Liberty Air 2 Proの音が、安っぽく聞こえてしまうかもしれません。
Anker Soundcore Liberty Air 2 Proの音も、比べなければ、十分良い音なんですけどね。
これを良い点とします。
良い点④Smart Controlアプリが非常に便利
Smart Controlというゼンハイザーが提供しているアプリをインストールすると、ゼンハイザーの無線イヤホンの接続や、設定等を行えます。
これが非常に便利です。
そんな「Smart Controlアプリでできること」を下に記載します。
似たようなアプリはAnkerにもありましたが、Ankerのアプリでできないことが、Smart Controlのアプリではできたりします。
逆に、Smart Controlでできないことが、Ankerのアプリではできたりするので、その情報も合わせて、下に記載します。
Smart Controlでできること
無線イヤホン本体のバッテリー残量の確認ができます。
ホーム画面の、
こちらに、無線イヤホンのバッテリー残量が表示されます。
外の音を聞きたい時、この設定をオンにすれば、外の音がよく聞こえるようになります。
また、音楽の再生を続けるかどうかも、選ぶこともできます。
トランスペアレントヒアリング設定画面の行き方は、ホーム画面の「トランスペアレント ヒアリング」をタップ。
すると、トランスペアレントヒアリング設定画面になります。
MOMENTUM True Wireless 2のイコライザー設定では、Ankerのアプリのイコライザーでできた、「プロが設定した複数のイコライザーから選ぶこと」はできません。
また、Ankerのアプリでできた、「テストを行い、個人の耳に合った音を出せるようにする」こともできません。
自分でイコライザーを設定しなければなりません。
イコライザーの設定をするには、まず、ホーム画面の「イコライザー」をタップします。
すると、このような画面になります。
画面中央にある丸を動かして、イコライザーを調節します。
例えば、この丸を真上に動かすとどうなるのかというと……、
中音域が低く、低音域と、高音域が高くなりました。
このように、この一つのコントローラーを動かすと、自動的に他の音域の音が調整されるようになっています。
また、こちらの三本線のマークをタップすると……、
このような画面になります。
最初の操作画面とは違い、バス(低音域)・中(中音域)・トレブル(高音域)それぞれに丸いコントローラーがあり、別々の丸いコントローラーを動かして操作できます。
この画面では、一つの音域の丸いコントローラーを動かしても、他の音域が調節されることはありません。
Ankerのアプリではできなかったことが、ゼンハイザーのSmart Controlアプリではできます。
その「できること」の一つが、「接続の設定」です。
ホーム画面の、「接続」をタップすると、
今までゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2が接続してきた機器の一覧が出てきます。
その中から、今接続したい機器を選び、接続することができます。
接続を解除することも可能です。
これは非常に便利だと感じました。
Ankerの無線イヤホンだと、今何の機器に接続しているか分からず、複数の機器の設定画面を探し回る破目になったことが何回もあります。
このアプリの機能があれば、そんなことしなくて済みます。
また、別の記事で記載していますが、このアプリを使えばゼンハイザートランスミッターと接続するのがスムーズになります。(ゼンハイザートランスミッターの記事はこちら。)
なので、この機能はとても良い機能と言えます。
ただ、この機能はたまに不具合が起こることがあります。
どんな不具合かというと、接続されているのに、接続されていないと表示されたり、接続されていないのに、接続されていると表示されたり、表示が正常に表示されない不具合です。
ですので、注意が必要です。
※2021年08月追記 アプリのアップデートにより、このような不具合が減ったと感じました。
ですので、現在はあまり気にしなくて大丈夫だと思います。
イヤホンを外すと自動的に音楽を停止する、スマートポーズのオンオフができます。
これにより、聞いていないときに音楽が鳴らないので、バッテリーの消費を抑えることが可能です。
これはAnkerのアプリにも似たような機能がありましたね。
ホーム画面の歯車マークをタップします。
すると、デバイス設定画面になります。
デバイス設定画面のこちらで設定できます。
アクティブノイズキャンセレーションのオンオフができます。つまり、ノイズキャンセリングのオンオフができます。
デバイス設定画面のこちらで設定できます。
右側のイヤホンを充電ケースから外している場合、自動的に着信するかどうかを選べます。
デバイス設定画面のこちらで設定できます。
側音とは……通話中の自分の声の音声フィードバックのこと
デバイス設定画面のこちらで設定できます。
High-End Sound Tuningモードを適用すると、「音場が広くなる」「音の定位がつかみやすくなる」といった効果があり、音楽だけでなく動画などもより臨場感豊かに再生できるとしている。
PHILEWEB ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」がHigh-End Sound Tuningモードに対応 より https://www.phileweb.com/sp/news/d-av/202010/14/51314.html
しかし、実際に使用してみると、私の耳では違いが分かりませんでした。
これをオンにしているとバッテリーの持ちが悪くなるらしいので、オフにした方が良いと思います。
デバイス設定画面のこちらで設定できます。
この無線イヤホンは、Anker Soundcore Liberty Air 2 Proと同じように、タッチで操作が可能です。
Anker Sonudcore Liberty Air 2 proは、
- 一回タップ
- 二回タップ
- 長押し
で操作しましたが、MOMENTUM True Wireless 2は、
- 一回タップ
- 二回タップ
- 三回タップ
- 長押し
で操作します。
それぞれの操作に、機能を自由に割り当てられますが、タップか、長押しかによって、割り当てられる機能が変わります。
割り当てられる機能は以下の通りです。
- 機能なし
- 再生/一時停止
- 次のトラック
- 前のトラック
- トランスペアレントヒアリング(外音取り込みモード)
- 音声アシスタント
- アクティブノイズキャンセレーション(ノイズキャンセリングオンオフ)
- 機能なし
- トランスペアレントヒアリング(外音取り込みモード)
- 音声アシスタント
- 電源オン/オフ
- 音量下
- 音量上
- アクティブノイズキャンセレーション(ノイズキャンセリングオンオフ)
これからもわかるように、長押しでしか音量調節ができません。それが不便ですね。そのことについては、後ほど悪い点①に詳しく記載します。
コントロール設定画面に行くには、デバイス設定画面のこちらをタップ。
すると、イヤホンコントロール設定画面になります。
プロンプトとは……ユーザーに操作を促すメッセージのこと。
このプロンプト設定は、
- オフ
- トーン(音)のみ
- 音声&トーンプロンプト
から選べます。
また、音声プロンプトの言語は英語しか選ぶことができません。(2021年06月時点)
音声プロンプトをオンにしていると、電源をオンにした時や、電源をオフにしたとき、ペアリング中、接続成功、接続解除などを、音声(英語)で知らせてくれます。
便利ですが、少しうるさく感じる場面もあります。(特にペアリング中、何回も、「ペアリング」と言います。)
ですので、場合に応じて、オンオフをするのをお勧めします。
プロンプト設定画面に行くには、デバイス設定画面のこちらをタップ。
すると、トーン・プロンプト設定画面になります。
ヘッドホンを初期化することができます。
不具合が起きた場合、最終手段として、このヘッドホン出荷時リセットをすることをお勧めします。
これは、Ankerのアプリではできないことです。
ヘッドホン出荷時リセットするには、デバイス設定画面のこちらをタップ。
本体の電源をオフにできます。
これは、Ankerのアプリではできないことです。
本体の電源をオフにするには、デバイス設定画面のこちらをタップ。
以上のことがSmart Controlアプリでできます。多いですね。
この中で特に便利だと思ったのが、接続の設定です。
今、どの機器に接続しているか、接続状況も一目で分かります。
ただ、表示が正常に表示されない不具合があるのが難点ですが……。
それでも、便利なんですよね。
アップデートで不具合が無くなるのを期待しています。
※2021年08月追記 アプリのアップデートにより、このような不具合が減ったと感じました。
ですので、現在はあまり気にしなくて大丈夫だと思います。
良い点⑤IPX4防水
この無線イヤホン、Anker Soundcore Liberty Air 2 Proと同じIPX4の防水です。
このIPX4について解説します。必要のない方は、こちらの、ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の悪い点まで飛ばしてください。
まず、IPX4の表記の意味を下の画像で解説します。
表記の意味は解っていただけたでしょうか。次は、IPX4はどのくらいの防水性能なのか、表で解説します。下の表をご覧ください。
つまり、IPX4は、「水の飛沫程度なら、壊れる心配はない。」といった防水性能です。
なので、あまり防水性能が高いわけではありませんので、極力水には濡らさないようにした方が良いです。
以上が、ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の良い点でした。
次に、このゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の悪い点も記載します。
ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の悪い点
悪い点①タッチ操作では、長押しでしか音量調節できない。
この点が音量調節の時に、煩わしく感じます。
その例を今から述べます。
例えば、今の音量を下げたいとします。
音量を下げるには、初期設定だと左のイヤホンを長押ししなければなりません。
なので、左のイヤホンを長押しします。
すると、長押ししている間音量が下がり続けます。
そのため、指を離すタイミングを逃すと、ちょうどよい音量より小さくなってしまいます。
今度は音量を上げないといけなくなってしまいます。
このように、音量調節が、長押しでしかできないと操作が困難です。
何故、タップで音量調節をできないようにしたのか、理解に苦しみます。
その点、Anker Soundcore Liberty Air 2 Proは、タップでも音量調節ができますので、この点を許容できない方は、Anker Soundcore Liberty Air 2 Proがお勧めです。
悪い点②付属のUSBケーブルが短い。
まず、こちらの画像をご覧ください。
画像の上が、MOMENTUM True Wireless 2に付属しているUSB Type A-USB Type CのUSBケーブルです。
下の、Anker Sonudcore Liberty Air 2 Proの付属USBケーブルと比較してみました。
短いですよね。
私は数多くの付属のType Cケーブルを所有していますが、こんなに短いケーブルは初めて見ました。
私は、Type Cケーブルはたくさんありますので、良いのですが、もしかしたらType Cケーブルを持っていない方もいらっしゃると思います。
そんな方はこのケーブルを使わなくてはならず、かなり不便だと思います。
もうちょっとケーブルは長い方が良いと思いました。
悪い点③価格が高い
この無線イヤホン、2021年06月現在のAmazon価格が32,500円と、高額です。
高品質の無線イヤホンなので、値段が高くなるのは仕方がないのですが、それにしても高いです。
この価格が許容できない方は、お勧めできません。
以上がゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の悪い点でした。
次は、ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の注意点を記載したいと思います。
ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の注意点
注意点①アプリを使用する際は、スマホの位置情報をオンにする。
この無線イヤホンのアプリ、Smart Controlアプリを使用する際、使用するスマホの位置情報をオンにしてください。
最初にSmart Controlを起動した時、位置情報をオンにするかどうか尋ねられます。
その時に、断らないでください。
もし、オフにしていると、アプリは正常に動かなくなってしまいます。
購入する予定の方は覚えておいてください。
ですが、このスマホの位置情報をオンにしても、アプリと接続できない場合があります。
次は、その時の対処法を下に記載します。
もしゼンハイザーMOMENUM True Wireless 2がアプリと接続不可になったら
これは、私が実際に陥ったトラブルです。
無線イヤホンをアップデートした後、位置情報をオンにしたにも関わらず、無線イヤホンが、アプリと接続ができない状態になりました。
そういう時は、初期化すれば治ると思われます。
私の場合は、初期化したら治りました。
初期化の方法を下に記載します。
- 充電ケースをケーブルに接続し、充電状態にする。
- イヤホンを充電ケースに入れる。
- イヤホンの左右のタッチ操作パネルに同時に6秒間以上触れる。
※この動作を、なるべく素早く行ってください。(誤動作を防ぐため、時間がかかるとリセットできないようになっています。)
情報元 ゼンハイザー公式サイト【MOMENTUMTrueWireless2(M3IETW2)の操作がうまくいかない場合、工場出荷時の設定に戻す方法】 より
https://www.sennheiser.co.jp/sen.user.PressDetail/id/643.html
これで治るはずです。
もし治らなければ、初期不良を疑った方が良いかもしれません。
以上が、ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 2の注意点でした。
最後に、まとめに入ります。
まとめ
今回はゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2をレビューさせていただきました。
高額で、注意点や悪い点があるものの、音質が良く、便利なアプリがあるため、かなり良い無線イヤホンだと言うことが分かっていただけましたでしょうか。
特に、音質にこだわる方は、満足のいく商品だと思います。
最後に、商品リンク、商品説明、良い点、悪い点、注意点をまとめて、記事を終わります。
有名なドイツの音響機器メーカー、ゼンハイザー製の無線イヤホンで、注意点はあるものの、音質が良く、ノイズキャンセリング機能もついていて、aptXにも対応している無線イヤホン。
- ノイズキャンセリング機能が付いている。
- AptX対応している。
- 無線イヤホンとは思えないほどに高音質
- Smart Controlアプリが非常に便利。特に、機器とBluetooth接続をアプリで管理できる機能はとても便利。
- IPX4防水に対応している。
- タッチ操作では、長押ししか音量調節できないのが不便。
- 付属のUSBケーブルが短い。
- 価格が高い。
アプリを使用する際は、スマホの位置情報をオンにしないと、正常に使えない。もし、スマホの位置情報をオンにしているのに、アプリがMOMENUM True Wireless 2を認識しない場合、初期化すると治る可能性がある。